柳宗理さん、デザインが好きという人なら誰しも1度は耳にしたことのある方じゃないでしょうか。インテリアだけでなく、ステーショナリーや食器・玩具など幅広い領域で活躍されている、間違いなく日本を代表する工業デザイナーのひとりだと思います。この方のエッセイを本屋で偶然見つけて買ってみましたがとても読みやすくて内容も面白く、なるほどなぁと印象に残る言葉が数多くありました。
僕は柳さんの作くられたものを見たときに、知りもしないのに、日本的な美を見たような気がしたのを覚えています。きっと日本人の持つ美的感覚を研ぎすましたら、このような地点に到達できるんじゃないかって。特にインテリアやキッチン用品関連を見たときに強く思いました。ただ、このエッセイ集を読んで少し驚いたんですが、柳さんは特に日本的であろうとは思っていないようです。無理に意識すると、いかにも悪趣味なジャポニカ調になってしまうし、そもそも日本の土地で日本人が、日本の民衆のために日本の社会条件で忠実にデザインすれば、自ずと日本的になるというわけです。なるほど。文字というツールを主として使わない工業デザインとは条件は異なりますが、あまりに「和風」を意識し過ぎて劣悪なものを作ってしまった覚えが自分にもあるので、読んでいてなんだか耳が痛い思いです・・・。何をもって日本的であると判断するかにもよりますが。
内容とは関係ないですが、ご自身の思い出話の中にペリアンやグロピウス、志賀直哉や武者小路実篤が普通に登場してくるのがなんか驚きでした。次は柳さんの父親でもある柳宗悦さんの本を読んでみたいです。
柳宗理 エッセイ
画像はバタフライ・スツールをモチーフとした勝手にポスターです。
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